アプリも自作するITに強い💪行政書士📛

第三者?対抗要件?権利はどうなる?著作権の譲渡の登録。

第三者?対抗要件?権利はどうなる?著作権の譲渡の登録。
目次[閉じる]

今回は「著作権の登録制度」から
特に「著作権譲渡の登録」について
見ていきましょう。

この記事を読むと📚

なぜ、著作権を譲渡したら
譲渡の登録が必要なのかが
バッチリ分かります!

前回までの、テーマのおさらい

前回までは、保護期間がテーマでした。

実名の登録では
実名登録することで
著作権の保護期間が延び

第一発行年月日等の登録では
第一発行年月日を登録することで

この著作物の著作権は
いつからいつまで?という
保護期間が明確になりました。

ところが!?

今回の、著作権の譲渡の登録では
目的が、大きく異なります。

今回のテーマ :
著作権の譲渡の登録

まず、はじめに
そもそも、著作権って
譲ることが、できるんですか?

という、疑問もありますよね。

結論からいうと
「できるんです!」

なぜならば

著作権は、著作財産権とも呼ばれ
他の財産権と同様に
譲渡することが可能です。

(著作権の譲渡)
第六十一条 著作権は、その全部又は一部を譲渡することができる。

著作権法 第六十一条(著作権の譲渡)

このように
著作権法にも
明記されていますね。

なぜ譲渡は、全部または一部なの?

著作権とは
実は、複数の権利の集合体です。

この、複数の権利を
支分権などと
呼んだりします。

支分権の集合体なので
集合体として、全部を譲渡もできますし
支分権として、一部を譲渡も可能なんですね。

支分権の一覧

名称著作権法
複製権第21条
上演権・演奏権第22条
上映権第22条の2
公衆送信権・伝達権第23条
口述権第24条
展示権第25条
頒布権(映画の著作物のみ)第26条
譲渡権第26条の2
貸与権第26条の3
翻訳権・翻案権等第27条
二次的著作物の利用に関する
原著作者の権利
第28条
著作権とは、これらの権利の集合体

ワンポイント💡注意点!

(著作権の譲渡)
第六十一条 著作権は、その全部又は一部を譲渡することができる。
2 著作権を譲渡する契約において、第二十七条又は第二十八条に規定する権利が譲渡の目的として特掲されていないときは、これらの権利は、譲渡した者に留保されたものと推定する。

著作権法 第六十一条(著作権の譲渡)

ここで注目すべきは

  • 翻訳権・翻案権等
  • 二次的著作物の利用に関する原著作者の権利

この、2つの権利についてです。

たとえば、AさんがBさんに
「著作権の全部を譲渡します。」
と、言っただけでは

Bさんには

  • 翻訳権・翻案権等
  • 二次的著作物の利用に関する原著作者の権利

この2つの権利は、渡りません。

Bさんが
「これこれ、こういう理由なので
この2つの権利は私のものです!」

と、反証を挙げて、覆さないかぎり

この2つの権利は
Aさんに残ったまま(留保)と
推定されます。

そこで、実務上は必ず!
譲渡の登録をするしないに関わらず

契約書を作成し
この2つの権利についてどうするか?

は、明記するべきと思われます。

契約書を作成しないなら
著作権の譲渡は
しないほうが、いいかもしれません。

そもそも、契約とは?

民法では
売り手と買い手の、意思が合致すれば
契約は成立
します。

これを、諾成契約(だくせいけいやく)
と、呼んでいます。

(契約の成立と方式)
第五百二十二条 契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示(以下「申込み」という。)に対して相手方が承諾をしたときに成立する。
2 契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成その他の方式を具備することを要しない。

民法 第五百二十二条 (契約の成立と方式)

2 以下を読むと
書類の作成が、契約の条件とは
なっていませんね。

たとえば、スーパー。

お店としては
レジを設置している時点で
売る気がありますし

お客様としても
レジに商品を持っていくことは
買う気がある、ということですね。

これで、意思が合致してます。

なので
レシートの有無や、領収書の有無というのは
契約的には、関係ないのですね。

ただし、あとから
言った言わないの問題になったとき

証拠としての、役割として
レシートなどが、あるわけですね。

スーパーなど、日常的な
比較的、安価なものなら
まだいいですが

著作権など、一生に関わる
非常に重大な契約の場合

問題が起きても対処できるように
また、問題が起こらないよう、抑止力として

契約書は、必ず作成しましょう。

当然ですが
一方的な主張のみではなく
お互いが、納得できる契約書をですね!

ようやく登場、第三者とは?

簡潔に分かりやすくいうと
当事者以外で、利害関係のある人が
法律上の第三者
ということになります。

たまたま、その場に居合わせた
見ず知らずの方が、第三者…
には、ならないということですね。

たとえば、二重譲渡してしまったケース

Aさんは、自身の著作権を
Bさんに譲渡しました。

ところが、その二日後

Aさんは、Cさんにも
Bさんに譲渡したはずの
自身の著作権を、譲渡しました。

この場合
二日後にした契約は無効では?と、思いますが
当事者間では、有効な契約です。

つまり!

  • AさんとBさんの契約 = AB間では有効
  • AさんとCさんの契約 = AC間では有効

ここで、問題となるのは
BさんとCさんの関係ですね。

本来、ひとつしかないはずの
Aさんの持つ、著作権を
どちらが譲り受けられるのか?

この、BさんとCさんの関係のように

どちらかが権利を取得すると
その相手は、権利を取得できない
など

当事者以外で、利害関係がある場合
法律上の第三者の関係
です。

結論 : 対抗要件を備えた方の勝ち!

Bさんはこう言いました。
「私が先に契約したから、私のものだ!」

Cさんはこう言いました。
「私は、著作権の譲渡の登録をして
対抗要件を備えたから
、私のものだ!」

この場合、著作権の譲渡先は
あとから契約したとしても
対抗要件を備えた、Cさんのもの
です。

※ 厳密には、文化庁に著作権の譲渡の登録を申請する場合は、譲る側と、譲られる側の共同申請が原則なので、ここまで複雑な関係にはなっていないと思われますが、便宜上、分かりやすくするために、このようにしています。

このように
当事者以外の第三者に対して
権利は私のものだ!

と、主張できるのが
対抗要件を備えた場合です。

つまり、著作権の場合
文化庁に、著作権の譲渡の登録をすることが
対抗要件を備えること
になります。

では、Bさんはどうすればいい?

この場合、Bさんは
対抗要件を備えたCさんではなく

二重譲渡をしてしまった
Aさんに、責任を追及する
ことになります。

この辺りは、そうなんだ~!くらいに
頭の片隅に、入れておいてもらえれば
いいと、思います。

著作権の譲渡の登録の方法

著作権の譲渡の登録の必要性は
ご理解いただけたでしょうか?

登録するしないに関わらず
当事者間での契約書は必須です。

また、著作権を譲り受けた側としては
常に、二重譲渡のリスクを背負うため

契約書だけでは不十分で
やはり、登録はすべき
と思われます。

ここでは
文化庁の登録の手引きをもとに

著作権の譲渡の登録方法を
簡単に、ご紹介いたします。

申請に必要な書類や手続きの流れを
ステップごとに見ていきましょう。

✅ 著作権の譲渡の登録ができる者

原則として
登録権利者と登録義務者の
共同申請
となります。

ただし
登録義務者の承諾書があれば
登録権利者の単独申請も可能
です。

登録権利者とは?

著作権を、譲ってもらった人。
著作権の、譲受人です。

譲受人は、登録しないと
リスクを背負う側なので

登録の権利がある人
と、考えると
理解しやすいと思います。

登録義務者とは?

著作権を、譲った人。
著作権の、譲渡人です。

譲渡人は、最後まで
権利の引き渡しをする
義務がある。

と、考えると
理解しやすいと思います。

✅ 著作権の譲渡の登録に
必ず必要な書類等

☑ 登録免許税 (収入印紙 : 18,000円)

☑ 著作権登録申請書
☑ 著作物の明細書
☑ 登録の原因を証明する書類

✅ 場合によっては、必要な書類等

☑ 登録義務者の承諾書(登録権利者が単独で申請する場合)
☑ 委任状(代理人が申請する場合)
☑ 第三者の許可・同意・承諾を証明する書類(共同著作物など)

著作権の譲渡の登録の手続きの流れ

① 当事者間で契約書を交わします(登録の原因を証明する書類にも必要)。
② 著作権登録申請書等を作成します。
③ 文化庁にメールで、申請書等の事前確認依頼を行います。
④ ③でOKをいただいたら、①と②を郵送で文化庁に提出します。
⑤ 審査に通れば、登録原簿に載り、登録通知書が交付されます。

さいごに

文化庁の手引きを読めば
誰でも登録は可能です。

と、言いたいところではありますが

今回は、著作権の譲渡という契約で
実務的には、契約書が必須となります。

そこで、契約書をまとめてくれる
専門家を間に入れた方がいい!

という、可能性もあります。

いずれにしても、今回の記事が

ご自身のクリエイティブな活動が
適切に保護される、正しく評価されるための
一助となれば幸いです。

そして、これからも

著作権に関する有益な情報を
発信してまいります
ので
ぜひご活用ください。

最後までお読みいただき
誠にありがとうございました👍

出典・参考資料等

「著作権登録制度」(文化庁)
(https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/toroku_seido/)

「初めて登録申請される方へ(PDF)」(文化庁)
(https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/toroku_seido/pdf/93797001_01.pdf)

「登録の手引き(PDF)」(文化庁)
(https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/toroku_seido/pdf/93977001_01.pdf)

「申請様式(WORD)」(文化庁)
(https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/toroku_seido/word/93718101_01.doc)

難しそうなので
頼みたいという方へ…

譲渡の内容をまとめて
契約書を作成するのは
難しそうだな~。

というかたは
お近くの、行政書士へご相談ください。

ネットが当たり前の時代
では、あるものの

行政書士は地域に根差しているので
地元の方をおすすめします👍

岩手県北上市周辺の方なら
当事務所へ、ご相談ください。

詳細は 取扱業務 からどうぞ!

この記事をシェアする

記事一覧へ戻る

関連記事 Relation Entry