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今回は「著作権の登録制度」から
特に「第一発行年月日等の登録」について
見ていきましょう。
この記事を読むと📚
最初に発行や公表された日の
推定を受けるための登録方法が
バッチリ分かります!
前回のテーマは、実名の登録でした
無名?変名?実名の登録って何ですか?
[synx_toc title="目次" depth="3"]今回は「著作権の登録制度」から特に「実名の登録」について見ていきましょう。この記事を読むと📚もしか・・・
行政書士 渋谷佑生 事務所保護期間のおさらい
無名または変名の著作物では
著作物の公表後70年
実名や周知の変名の著作物では
著作者の死後70年、でした。
| 公表の方法 | 無名や変名 | 実名や周知の変名 |
| 保護期間 | 著作物の公表後70年 | 著作者の死後70年 |
今回のテーマ :
第一発行年月日等の登録
なぜ、はじめに
保護期間の違いを確認したかというと
今回のテーマも
保護期間に密接に関わってくるからです。
団体名義の著作物の保護期間
団体名義、つまり
法人等の場合ですね。
一応、会社を清算するなど
団体が消滅する可能性はありますが
基本的に、死亡という概念はありません。
そこで、法人等を著作者として
法人等の死後70年、という風に
著作権の存続期間を
当てはめるのは、適当ではありません。
そこで、無名または変名と同じく
著作物の公表後70年となります。
(団体名義の著作物の保護期間)
著作権法 第五十三条(団体名義の著作物の保護期間)
第五十三条 法人その他の団体が著作の名義を有する著作物の著作権は、その著作物の公表後七十年(その著作物がその創作後七十年以内に公表されなかつたときは、その創作後七十年)を経過するまでの間、存続する。
映画の著作物の保護期間
(映画の著作物の保護期間)
著作権法 第五十四条(映画の著作物の保護期間)
第五十四条 映画の著作物の著作権は、その著作物の公表後七十年(その著作物がその創作後七十年以内に公表されなかつたときは、その創作後七十年)を経過するまでの間、存続する。
映画の著作物も
団体名義の著作物と同じく
著作物の公表後70年となります。
ここで、起算点の確認
起算点とは?
いつから始まるのか?
著作者の死後70年の場合
死亡日の属する年の
翌年1月1日から、70年とカウントします。
【例えば】
2025年6月10日に死亡した場合。
- 2026年1月1日からカウントし
- 2095年12月31日に保護期間満了
著作物の公表後70年も同様で
公表日の属する年の
翌年1月1日から、70年とカウントします。
【例えば】
1987年3月29日に公表した場合。
- 1988年1月1日からカウントし
- 2057年12月31日に保護期間満了
こんがらがるよね、計算方法
単純に70を足しただけだと
1月1日で、年を越しているので
1日戻してやって
前の年の12月31日に
保護期間満了です。
どちらが問題になりやすそうか?
実名で公表した場合
著作者の死後70年に
異論を唱える人は、いないと思われます。
(生年月日が、はっきりしているため。)
しかし
公表後70年の場合
公表時期が曖昧だと
著作権が切れていると思い
使用されるなどの、可能性も否定できません。
そこで
第一発行年月日等を
登録しておくことで
その日に発行されたもの
または公表されたものとして
推定を受けることができます。
推定とは?
「反証がなければ、その通りである」
と、いうことです。
例えば
あなたが「甲」という作品の
第一発行年月日を登録したとします。
そうすると
「甲」という作品は、その日に
第一発行されたと、推定されます。
そこへBさんが現れて
「いや『甲』の第一発行はこの日です。
なぜならば○○だからです。」
と、ちゃんと証明しない限り
「甲」は、登録された日が第一発行の日と
法的には、推定されるわけです。
つまり、推定されることにより
作品の第一発行日を
公的に示しやすくなります。
1日で1年違う!?
起算点を確認すると
こういう考えが沸き起こります。
12月31日に公表するのと
1月1日に公表するのでは
1日なのに、1年も違うじゃないか~!
第一発行年月日等の登録の方法
第一発行年月日等の登録のメリットは
ご理解いただけたでしょうか?
登録するしないに関わらず
この日に第一発行しましたよ!
と、証明できるものは
手元に残しておくのがよいでしょう!
それでも、より確実に権利を保護したい
あるいは公的な登録として残したい
という方のために
ここでは
文化庁の登録の手引きをもとに
第一発行年月日等の登録方法を
簡単に、ご紹介いたします。
申請に必要な書類や手続きの流れを
ステップごとに見ていきましょう。
✅ 簡易チェックリスト
☑ 登録しようとしている著作物は、発行または公表されていますか? YES / NO
☑ 申請をしようとする人は、その著作物の著作権者ですか?
または、無名か変名で発行された著作物の場合
その著作物の発行者(出版社等)ですか? YES / NO
☑ 著作物を公表した日を、客観的に証明できますか? YES / NO
すべてYESなら
第一発行年月日等の登録が可能です。
✅ 第一発行年月日等の登録に
必ず必要な書類等
☑ 登録免許税 (収入印紙 : 3,000円)
☑ 第一発行(公表)登録申請書
☑ 著作物の明細書
☑ 第一発行(公表)年月日を証明する書類
✅ 場合によっては、必要な書類等
☑ 委任状(代理人が申請する場合)
第一発行年月日等の登録の手続きの流れ
① 第一発行(公表)登録申請書等を作成します。
② 文化庁にメールで、申請書等の事前確認依頼を行います。
③ ②でOKをいただいたら、①を郵送で文化庁に提出します。
④ 審査に通れば、登録原簿に載り、登録通知書が交付されます。
さいごに
文化庁の手引きを読めば
誰でも登録は可能です。
ご自身のクリエイティブな活動が
適切に保護され、正しく評価されるための
一助となれば幸いです。
最後までお読みいただき
誠にありがとうございました👍
出典・参考資料等
「著作権登録制度」(文化庁)
(https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/toroku_seido/)
「初めて登録申請される方へ(PDF)」(文化庁)
(https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/toroku_seido/pdf/93797001_01.pdf)
「登録の手引き(PDF)」(文化庁)
(https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/toroku_seido/pdf/93977001_01.pdf)
「申請様式(WORD)」(文化庁)
(https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/toroku_seido/word/93718101_01.doc)
